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目と涙のおはなし

目と涙のおはなし

涙の役割とは?

涙は泣いたり、目にゴミが入ったときだけに出るものではありません。常に目の表面を覆う、いわば目の表面のカバーのような役割をしています。涙は、目の健康を守るだけでなく、快適な視力を保つためにも欠かせない存在です。

涙の主な役割

  • 目の表面の細胞を乾燥から守り、潤す

  • 目の表面の組織に栄養や酸素を供給する

  • 目の表面を洗浄する

  • 外界から侵入する菌や異物から目を守る

  • 角膜の表面の凸凹をなめらかな曲面にし、綺麗な画像を脳に届ける

目の表面の構造

角膜の表面を覆っている涙は、2つの層でできています。
「油層」は涙の表面をカバーし、水分の蒸発を抑える働きがあります。「液層」は水分と涙のムチンで構成されており、角膜への栄養補給などの働きがあります。
細胞のムチンは、涙を目にはりつける働きがあります。

涙に含まれる成分

涙には、目の表面を健康に保つためのたくさんの成分が含まれています。
◆細菌感染を防ぐラクトフェリンなどのたんぱく質
◆目の表面の細胞の再生を助ける様々な成分
◆ナトリウム、カリウムなどのミネラル類
◆紫外線などの害から守る抗酸化のためのビタミン類や酵素

ドライアイと視力

一般的なドライアイは、失明につながるような重篤な病気ではありません。そのため、軽く思われがちですが、悪化すると慢性の頭痛や肩こり、全身の倦怠感、ひいてはうつ病に至るような場合もあります。
また、視力検査では1.5や1.0であっても、ドライアイにより実際に見えている視力が低下している場合があります。これを「実用視力の低下」といいます。とくに車の運転中などは危険が伴います。車の運転をされる人で、ドライアイのある人は注意が必要です。正しいドライアイのケアで、クリアな視力を保ちましょう。

◆実用視力とは…
実用視力とは、視力を1分間連続的に計測することにより、より生活の中の実際の視力に近い状態を測定するものです。ドライアイになって涙の層が不安定になると、視力も不安定になります。