目が疲れる?眼精疲労の原因と対処法を紹介

目次

眼精疲労とは、目を使いすぎることによる疲れを指します。デスクワークなど、目の前のものを集中的に見つめて行う作業は「視作業」と呼ばれますが、この視作業が続くと目には大きな負担がかかります。

眼精疲労を予防するためには、普段から目の状態に気を配り、目をいたわる必要があります。ライフスタイルにも注意し、目にやさしい生活習慣や食生活を送ることが大切です。

この記事では、目の疲れが眼精疲労を引き起こすことについて取り上げながら、眼精疲労の症状やチェックリスト、眼精疲労を起こす原因をみていきます。
目の疲れが気になる方、目を酷使しがちな方はぜひ参考にしてください。

目が疲れる原因

目が疲れる原因は、5つに分けることができます。

  1. 長時間の目の酷使
  2. 視力矯正器具が合っていない
  3. ドライアイや眼瞼下垂など他の眼疾患に付帯するもの
  4. 眼疾患(老視・白内障など)による視力低下によるもの
  5. 精神的・肉体的ストレス

これらの原因はいずれも身近にあるもので、誰でもかかる可能性があります。

眼精疲労の症状

眼精疲労は目だけが疲れるわけではありません。目にあらわれる症状と、体にあらわれる症状に分けることができます。

それぞれの症状について詳しくみていきましょう。

目にあらわれる症状

眼精疲労に特有の症状として、目の疲れ(疲れ目)が挙げられます。

  • まぶたが重たい
  • 目元がだるい
  • 目が開きづらい
  • 目がしょぼしょぼする
  • 目が乾く・突っ張る
  • 光がまぶしく感じる
  • 目のかすみ・ぼやけ

これらの症状が現れた場合、眼精疲労を疑うことができます。休息をとっても症状が改善しづらいケースが多く、慢性的に眼精疲労を抱えてしまう方も少なくありません。

体にあらわれる症状

眼精疲労が進行すると、目だけではなく体にも症状が現れます。

  • だるさ・倦怠感
  • 食欲の低下
  • 不眠症・入眠障害
  • 肩こり・体のこり
  • 集中力の低下
  • 胸焼け・吐き気

眼精疲労から全身症状をきたすというよりも、目を疲れさせる作業環境が体にも悪影響を与えている可能性や、体の健康に問題が起きている(眼精疲労は体のトラブルの症状の一つとして現れる)ケースが考えられます。

眼精疲労のチェックリスト

眼精疲労が起きているかどうか、簡単に以下のチェックリストを使って診断することもできます。

  • 目が乾いている
  • 目の充血がある
  • まぶたが重く感じる
  • ピクピクとまぶたが動く
  • 目が疲れているように感じる
  • かすみ目、目のぼやけがある
  • 長時間何かに集中している
  • 眠ったり目を閉じたりしていない
  • 体の症状(倦怠感やめまいなど)がある

これらのチェックポイントのうち、当てはまる項目が多いほど眼精疲労を抱えていると判断できます。

眼精疲労の原因

眼精疲労にはいくつかの原因があり、複合的な要因から発症する方もみられます。

ここからは眼精疲労をきたしやすい原因をみていきましょう。

原因①目を使い過ぎている

目の酷使は、スマートフォンやパソコン、テレビなどの画面のほかに、何らかの作業を近距離で行うような過集中状態でも起こります。

普段から近いところでものを見る、長時間目を休めずに作業をするような場合は、眼精疲労にかかりやすい状態といえるでしょう。

原因②作業環境

厚生労働省の調査によると、液晶などの画面とキーボード・マウスなどの入力機器を用いた「VDT作業」の増加にともなって、VDT作業による健康影響が問題視されています。

平成14年に策定された「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」によると、作業環境を整えるために照度・採光の調整が行える照明の設置やグレア(視界の中のまぶしさ)を防止する対策、全身の倦怠感につながりやすい背中や頸部の負担を軽減するための背もたれ・高さ調節が可能な椅子の使用が推奨されています。

原因➂ドライアイ

ドライアイは、涙によって目の表面が潤されず涙が行き渡らないために、目の表面が乾燥してしまう症状です。

既往症・体調・薬の影響・ストレス・作業環境などさまざまな原因によって発症し、ドライアイにかかると目の自然な潤いが失われるために、目を必要以上に酷使する結果となり、眼精疲労へと繋がります。

ドライアイについては、「ドライアイとは」「ドライアイの原因」のページでも詳しく解説しております。

その他ドライアイに関する情報は、以下のページをご覧ください。

ドライアイを放置するリスク

ドライアイの症状チェック

ドライアイの治療方法

原因④白内障

白内障は、加齢などが原因で目の奥にある水晶体に濁りが生じてしまう病気です。

自然な老化現象のひとつですが、濁りが生じると本来クリアであるはずの視界がぼやけて見えるため、ものの見えづらさとともにピントをあわせようと目を酷使することになり、眼精疲労が起こりやすくなります。

原因⑤眼瞼下垂

眼瞼下垂は、まぶたを引き上げる筋肉がゆるみ、上まぶたが下がってくる症状です。 まぶたが開きづらくなるだけではなく、視野が狭くなり目が開けにくく、目の疲れから眼精疲労の原因になることもあります。

眼瞼下垂はコンタクトレンズの装着や目の手術、動眼神経の麻痺などさまざまな原因によって起こります。程度によっては、眼科または形成外科で手術を行うことが可能です。

原因⑥屈折異常等

網膜にピントが合いにくく、ものがはっきりと見えにくい症状は屈折異常と呼ばれています。
近視・遠視・乱視の3種類に分けられ、程度によっては重度の場合があります。

屈折異常は対象物にピントが合わないことにより、無意識的にピントを合わせて見ようとします。そこで目に負担がかかり、通常よりも目を酷使してしまいます。

原因⑦老視

老視(老眼・調節異常)は、40代を迎えた人に起こりやすくなる症状です。加齢によって水晶体の弾力が減って硬くなってくると、ピントの合う場所が限定的になってきます。これが老視の症状です。

近いものが見えづらくなるため、ピントを合わせるために目を酷使していると、目を通常よりも使うことになります。屈折異常と同じように、老視もメガネなどで矯正し、無理がかからないように目をしっかりと休める必要があります。

原因⑧調節緊張

読書やスマートフォンの使用など、目の前での作業を長時間続けていると、目の中の筋肉が常に働いてピントを合わせ続けるため、緊張状態から眼精疲労を引き起こします。

調節緊張が続くと、屈折力が一時的に強まり近視のような状態に。目に負担がかからないように、対象物とは適度な距離をとり、目を適度に休める習慣をつけましょう。

原因⑨眼鏡やコンタクトレンズが合っていない

眼鏡やコンタクトレンズが合っていない状態は、矯正不良と呼ばれています。
度数の合わない眼鏡やコンタクトレンズを使用し続けると、目のピントは常に合いづらく大きな負担となります。

原因⑩1斜視

斜視は、両目で同時にものを見ることができない病気です。
両眼視ができる場合でも、目の位置がずれた状態は「斜位」と呼ばれ、両眼視をしようとすると目に負担がかかるため眼精疲労を起こしやすくなります。

斜位については、左右方向の異常よりも上下方向に異常がみられている場合のほうが眼精疲労を起こすといわれています。

原因⑪体の病気

風邪などの感染症やその他の既往症で体が弱っているとき、眼精疲労を起こすことがあります。

特に歯痛・歯周病や頭痛など目に近い場所に痛みをともなう病気は目の痛みも誘発しやすく、目の奥が痛むようなケースは眼精疲労にも注意が必要です。

原因⑫ストレス

肉体的・精神的なストレスは、頭痛や眼精疲労などを招くことがあります。

目を特に酷使していなくても、体が感じているストレスが全身症状としてだるさ・頭痛・発熱・眼精疲労などさまざまな症状として現れてくることがあります。

眼精疲労の対処法

眼精疲労は、医療機関での診断や環境の改善など、症状の発生原因や程度にあわせた対処が重要です。

ここからは具体的な対処法についてみていきましょう。

対処法①病気ではないか専門機関で診断する

まずは眼精疲労だからとそのままにせず、専門機関を受診したうえで、目のチェックやケアを行ってください。眼鏡やコンタクトレンズの度数が正しいかどうかを調べることも重要です。

市販の目薬でケアを済ませるなど、自己判断のみでは眼精疲労以外のトラブルに気づけない可能性があります。専門医の診断によって正しく病状を把握することが大切です。

対処法②生活環境・仕事環境の改善

身のまわりの作業環境を整えることも、眼精疲労や全身症状の予防に役立ちます。

たとえば照明を目にやさしいものに変える、目の疲れに繋がる姿勢を見直すために座りやすい椅子と机を用意するなど、身近なところから改善していきましょう。

対処法➂ストレスケア

眼精疲労は生活や仕事などから受けるストレスでももたらされる場合があります。心の不安や疲れがあるとき、不安でなかなか寝つけないことがあります。

目を閉じる時間が少ないほど目には負担となりますから、規則正しい生活習慣を続けられるように、ストレスケアを意識的に行うようにしましょう。

ストレスを引き起こす「ストレッサー」は、人間関係や悩みなどのほかに体の痛みや寒さなど肉体に感じる刺激、薬品の影響、感染症なども挙げられるため、心だけではなくストレスを感じやすい環境を整えていく工夫も必要です。

対処法④マッサージ

マッサージは、目元やこめかみを軽く指でもみほぐすほかに、目の周辺から後頭部にかけての広範囲も血行を促してあげましょう。
目は頭に繋がり、頭と首は繋がっていますから、首を軽く回したり上や下に首を傾けるなどの方法もおすすめです。

対処法⑤目を温める

目元ケアの定番である、目を温める方法は血行不良を改善し、眼精疲労を一時的に癒やすことができます。

ホットタオル、ホットアイマスクを活用して温めることができますので、目を酷使しがちな方は10分程度目を温める習慣をつけてみてください。

対処法⑥栄養摂取

目の代謝に関わり粘膜を保護してくれるビタミンB群、視神経に良い影響を与えるDHAなど、目に良い成分を食べものなどから摂取しましょう。

サプリメントだけに頼らず、全身の健康も意識してバランス良く食べることを心掛けましょう。

まとめ:目に違和感を感じたら専門機関へ相談しましょう

いかがでしたでしょうか?今回は、目を酷使することによる眼精疲労について紹介しました。目に違和感が出たときは放置せず、すぐにかかりつけの病院を受診してください。

眼精疲労にかからないためのケアも重要です。集中して作業などを行ったあとは、ゆっくりとまばたきをしたり遠くを見たりして目の疲れを取り除くほか、ホットアイマスクやホットタオルで目の周りを温めるなど、工夫をして目をいたわってあげましょう。




当サイトを運営する「ドライアイ研究会」(世話人代表:横井則彦 京都府立医科大学)は、近年、臨床の現場で増加しているドライアイに対する研究の推進と診療の向上を目的として、Founding Presidentの坪田一男が世話人代表となり、1990年に発足しました。

1995年には「ドライアイの定義と診断基準」を発表し、その後の2度の改訂を経て、2016年には「ドライアイの定義と診断基準(2016年版)」を発表しました。その間、学術集会や講習会を開催し、2019年には「ドライアイ診療ガイドライン」を日本眼科学会誌(第123巻 第5号)に発表しました。また、ドライアイを専門とする世界の眼科医との国際会議を通じて、臨床に即したドライアイの世界の定義の作成にも取り組むなど、多岐にわたり活動してまいりました。

ドライアイ研究会では、今後もさらに研究を続け、皆様へ正しいドライアイの情報の発信を続けて参ります。


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